注意すべき吐き気症状
吐き気と一口に言いましても、緊急性が高いものから低いものまで、様々あります。
緊急性が高くない吐き気
- 一時的に出た吐き気で、何度も繰り返さない
病院で診察が必要な吐き気
- 何度も吐いてしまう
- 続いている吐き気
- 発熱や下痢も伴っている
すぐに病院にいくべき吐き気
- 水分を摂取してもすぐに吐いてしまう、動けない
- 吐いたものに血が混じっている
- 激しい腹痛やめまい、麻痺などを伴っている
吐き気や嘔吐と一口に言いましても、状態によっては対処法も変わっていきます。先述したものを参考にしながら、緊急性の高さを判断して受診するかどうかを決めましょう。吐き気で受診する際は、消化器内科や胃腸内科へ行くのが望ましいです。
吐き気が発生する原因
一時的な吐き気は、車酔いや妊娠、暴飲暴食などによって起こります。しかし、何度も繰り返す吐き気や長引いている吐き気の場合は、何らかの疾患のサインとして起こっているのかもしれません。その場合は、まず原因となる疾患の治療が必要になります。
急な吐き気を伴う消化器疾患
急性胃腸炎
ウイルスなどによって起こる疾患です、中でもノロウイルスやロタウイルスなどによって発症するケースがよくみられます。特に海外から帰国した後に吐き気が見られた場合は、要注意です。
急性虫垂炎
初期症状として、胃痛や吐き気、発熱などが現れます。「右下腹部に痛みが移動していく」場合は、急性虫垂炎の可能性が高いです。
急性胆嚢炎・胆石発作
どちらも症状として、吐き気などが出ることがあります。心窩部の痛みや発熱などを伴うこともあります。
腸閉塞
腸管の流れが止まるため、吐き気や嘔吐などの症状が起こります。また、進行した大腸がんによって引き起こされるケースもあるため、要注意です。どちらも緊急性が高い疾患ですので、心当たりのある方は速やかに医療機関へ受診しましょう。
狭心症・心筋梗塞
「胸を締め付けられるような痛み」が代表的な症状です。しかし胸の痛みが見られず、吐き気や嘔吐、歯の痛み、左肩の痛みなどの症状が現れることもあるので要注意です。
脳神経系疾患
脳梗塞や脳出血、脳炎、髄膜炎などの脳神経系疾患でも、吐き気や嘔吐が症状として現れます、頭痛やろれつが回らない、麻痺などが見られた場合は、一刻も早く受診しましょう。
長く続く吐き気や嘔吐を伴う消化器疾患
胃がん
吐き気や嘔吐が生じることもある疾患です。これらの症状が出た際は、早めに治療を受けなくてはなりません。吐き気や嘔吐が出る前に、胃カメラ検査で早期発見するのが望ましいと言えます。
胃・十二指腸潰瘍
胃または十二指腸の粘膜が傷ついた結果、胃（十二指腸）の表面がただれて潰瘍が生じてしまった疾患です。発症すると症状として、吐き気や嘔吐が現れます。黒っぽい吐物や黒い便などの症状も伴うことがあります。潰瘍が進むと壁に穴があき腹膜炎を起こすこともあります。出血も起こした場合は緊急性が高いので、速やかに医療機関へ受診してください。
うつ病
気分の落ち込みや気力低下などが起こる精神疾患ですが、身体症状が現れてしまうことも少なくありません。吐き気や嘔吐、胃もたれなどの消化器症状に悩まされるケースもあります。
吐き気がある場合の対応方法
暴飲暴食によって生じた場合は、まず安静にして身体を休ませましょう。普段から「食べ過ぎない」「飲み過ぎない」ように心がけることも必要です。
もし吐き気が長期間続いている場合は、医療機関へ受診する必要があります。特に頭痛や身体の痺れ、麻痺などの症状も伴った場合は、危険な状態ですので一刻も早く受診しましょう。
吐いてしまったら
まずは安静にして過ごしましょう。すぐに治まらない場合は、医療機関へ受診してください。また、吐いたものを介して感染症にかかるケースもあるため、吐しゃ物を処理する際は、必ず手袋・マスクを着けて行いましょう。吐しゃ物を掃除した後は、次亜塩素酸ナトリウムを使って消毒してください。掃除する時に身に付けた衣服などは、他の衣服と一緒に洗わず袋に入れ、個別に洗ってください。処理と洗濯が終わりましたら、手指の消毒とうがいを必ず行いましょう。
吐き気・嘔吐の場合は胃腸科へ
当院では吐き気だけでなく、あらゆる消化器症状・疾患の治療に対応しています。症状の診察から専門性の高い内視鏡検査まで、幅広く行っていますので、ぜひお気軽にお越しください。web予約を行うことで、待ち時間の短縮にも努めています。吐き気でお悩みでしたら、是非一度当院の胃腸内科を受診されてみてください。
